たまにニュースとかで出てくる「アクティビスト」っていますよね。
彼らが保有している銘柄は買いなの?彼らはナニモノ?みたいなところを解説します。
アクティビストは「機関投資家」の属性の一つ
投資家には個人投資家と機関投資家がいます。アクティビストは機関投資家に含まれます。
株式をトレードする機関投資家にもいろいろな人がいます。
株を保有するだけの人、株を保有した上で企業との対話を通して企業価値が向上するような提案をする人、そして株主への還元を最大化するためにズバズバと切り込んだ提案をする人。
最後のズバズバさんがアクティビストです。めちゃめちゃアクティブだからアクティビストなんですかね(しらんけど)。
「現金貯めこむな!配当上げろ!社長辞めろ!その人事はダメ!」とか、そういう提案をします。
アクティビストとは
もうちょっと詳しく説明します。
アクティビストとは、会社の株式を一定以上保有し発言権を得て、自己利益の最大化を目的として経営陣へ提言を行う株主のことです。彼らはなぜ会社に意見を言うのか?
それは、会社の価値を向上させることで株主として利益を得たいからです。
つまり、会社にとってではなく、株主にとって都合がいいように働きかける投資家ですね。
自社ホームページで持論を展開して、他の株主の賛同を募ったりすることもあります。
最近まで日本の株主総会は「シャンシャン総会」と言われていました。特に反対意見や提言なく、経営陣からの発表をして何事もなく穏やかに終わる総会ですね。
そんな株主総会しか知らなかった企業にとって、アクティビストは恐ろしいものです。
アクティビストの具体例
アクティビストは外国投資家であることが多いのですが、日本にもアクティビストはいました。
「村上ファンド」と呼ばれていた団体がそうです。
代表の村上世彰さんは、いち早くガバナンスの重要性を認識して、自身が株式を保有する会社へ提言を行ってきました。
最近話題になった事例をご紹介します。時系列はめちゃめちゃです。ご了承ください。
- エリオット・マネジメント(米)⇒ユニゾHDG
- バリューアクト・キャピタル・マネジメント(米)⇒オリンパス
- エフィッシモ・キャピタル・マネジメント (シンガポール)⇒ライフネット生命
- レノ(日)⇒レオパレス
- ポーラー・キャピタル・ホールディングス (英)⇒LIXIL
- マラソン・アセット・マネジメント(英)⇒LIXIL
参考:ダイヤモンドオンライン
ちなみにエフィッシモとレノは村上ファンドの元幹部が立ち上げた運用会社です。
で、アクティビストっていいやつ?悪いやつ?
私見ですが、アクティビストはいいやつです。
例えるなら、ヤンキーぞろいのどうしようもない学校に突如やってきた熱血教師みたいな。
企業からすると、好き勝手な経営が出来なくなるので苦いでしょうけど、株主目線ではプラスです。
上場するとはそういうものです。株主への還元を考えずに好き勝手に経営したければ、上場すべきではないのです。
アクティビストの目的は、理由があって安値で放置されている会社の株式を購入して、提言を通してバリューアップ、値上がりしたところで売却することです。
つまり、アクティビストが投資している企業の株式は値上がりする公算が高い!!
ということになるわけです。
私はマラソンアセットがこちらのリリースを出して注目を集めたときにLIXILへ投資しました。1年弱保有して、10%ほどの利益を得ることが出来ました。売却タイミング次第ではもっと稼げていました。(後述します)
反対に株主からすると、しっかり企業を分析して改善点を提言してくれたり、今回のLIXILのようにガバナンスが適切でないときなどに先導してくれる頼もしい存在です。
アクティビストがやっていることは当たり前
株式投資をしているみなさん、議決権行使してますか?
総会の決議内容読んでますか?
株式は、あなたの大切な資産です。株主総会はその経営に意見を具申できるチャンスですから、ちゃんと考えて対応しましょうね。
経営者がおかしいと思ったら、その意志を表示するべきです。
総会行くのは面倒くさいけど、はがきやスマホでも議決権行使は可能です。
機関投資家のゴバンザメ投資法
アクティビストに限らず、機関投資家が投資している企業は値上がりする公算が高いです。
機関投資家が大量保有報告(5%以上取得したら提出必須)を出した場合、その後も買い増しするケースが多いです。
当然、株価は上がります。大量保有報告は「EDINET」で閲覧可能です。
「書類検索」⇒「大量保有報告」にチェック⇒検索検索!!
【私が儲けた事例】LIXIL株主の海外投資家が提言
LIXILの大株主、マラソン・アセット・マネジメントやポーラー・キャピタルなど計5社が、LIXILのガバナンス(企業統治)に問題があるとして、臨時株主総会の開催を求めています。
【日本経済新聞】 LIXIL潮田氏になぜ退任要求?3つのポイントLIXILの人事に不満を抱いた彼らが、経営陣に対してNOを突き付けた形になります。
その後、彼らの要求通りに潮田氏は退陣、瀬戸欣也氏がトップに立ち、株価は順調に回復しました。
では!
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